本記事では一般的な情報を掲載しており、医師によるアドバイスの代わりになるような医療を補助するためのものではありません。医師の治療を受けている方でCBDオイルのご利用を検討される方は医師とのご相談の上でご利用ください。
CBDオイルは痛みや不安など様々な症状を和らげる効果があるとして人気を集めています。しかし、CBD自体が浸透し始めて日が浅く研究なども進められている現在、否定的な意見が出るのも否めません。
CBDオイルをご検討中の方なら「フルスペクトラム」や「ホールプラント」といったラベル表記にお気付きの方もいるかもしれません。それらの表記は一体何を意味しているのでしょうか?
この記事ではフルスペクトラムCBDに関しての詳細やどのように自分に合ったものを選ぶのかをお伝えします。

フルスペクトラムCBDって何?
フルスペクトラムCBDはCBDの種類の一つで、下記のような大麻に含まれる有効な成分をすべて含んでいるCBDを指します。
カンナビノイド
CBDやTHCを始め100種類以上のカンナビノイドが存在します。CBDとTHCは医療に使われたり向精神性の作用をもたらす大麻の成分です。CBDが無害だとされる一方、THCは興奮作用があります。
テルペン
大麻には150種以上のテルペンが含まれ植物の持つ香りを構成しています。ラベンダーの香りが心を落ち着けるようにテルペンもまた健康維持に役立つとされています。
フラボノイド
大麻には約20種のフラボノイドが含まれています。果物、野菜、穀物などどの植物にも含まれるこの成分はテルペンのように健康面で効果があります。2016年のリサーチでは大麻に含まれるフラボノイドが抗炎症、抗ガン、神経保護の作用があると発表されました。
長所 フルスペクトラムはアントラージュ効果による利点がある。 抗炎症や痛みに対する良い治療法になりうる。 様々な種類の製品が市場にでている。 短所 THCを避けたい人にとってはNG。 薬物検査で陽性反応が出る可能性が高い。 使用が違法の州がある。※日本ではTHCの摂取は違法なためフルスペクトラム自体が違法(”フルスペクトラム THCフリー”を除く)
フルスペクトラムCBDオイルはどんな人に効果があるの?
CBDは精神や体調を健康に保つ効果があるとされ、様々な種類のCBD製品が存在します。そのため自分の必要とする製品を選ぶことが可能です。
アントラージュ効果、とりわけTHCの成分を全て享受したければフルスペクトラムCBDが最良の選択となるでしょう。
Dr. Kerklaan Therapeuticsの代表アンドリュー・ケークラーン氏はアントラージュ効果について、複数のカンナビノイド、フラボノイド、テルペンが相互作用し各成分を個別に摂取した時より大きな効果をもたらすことであると説明しています。
大麻の持つ成分からより多くの効果を期待するのであれば、フルスペクトラムCBDを選択するのが良いでしょう。
フルスペクトラム、ブロードスペクトラム、アイソレートの比較。
最大の違いはフルスペクトラムCBDは少量のTHCを含有しているのに対して、ブロードスペクトラムCBDやCBDアイソレートにはTHCが含まれていません。
ブロードスペクトラムCBDはTHCが取り除かれていますが他のカンナビノイド、テルペン、フラボノイドはいくつか含有されています。一方でCBDアイソレートはCBD以外の成分全てが取り除かれたものを指します。
| フルスペクトラム Full-spectrum | ブロードスペクトラム Broad-spectrum | アイソレート Isolate |
CBD | 入っている | 入っている | 入っている |
THC | 入っている | 無い | 無い |
フラボノイド | 入っている | 入っている | 無い |
テルペン | 入っている | 入っている | 無い |
フルスペクトラムCBDの利点
フルスペクトラムCBDにはブロードスペクトラムCBDやCBDアイソレートと比べていくつかの利点があります。
アントラージュ効果
2015年の研究でCBDそのものに利点があることがわかり、2017年には他のカンナビノイド、テルペン、フラボノイドさらにマイナーカンナビノイドとの相互作用で効果が強くなることがわかりました。この理論がアントラージュ効果です。
前述の通りブロードスペクトラムCBDにも様々な成分が含まれる訳ですが、フルスペクトラムにだけ含有されるTHCの成分が抗炎症や鎮痛といったCBDの持つ効果をより増幅させると言われています。
幅広い選択肢
フルスペクトラムCBDは人気の選択肢となりました。オイルやカプセル、グミ、クリームやローションなど選択の幅も広がっています。
フルスペクトラムCBDの欠点
利点の多いフルスペクトラムCBDですが、いくつかの欠点があるのも事実です。
THCを含んでいる
誰もがTHCを含んだCBD製品を求めているわけではありません。THC無しの方が良かったり、薬物検査で引っ掛かってしまうと危惧する方もいるでしょう。ラベル記載の含有量と実際の含有量が異なるケースなどでこうしたことが起こる可能性もあるのです。
常に合法ではない
ヘンプ由来のCBDはTHC含有量が0.3%未満となり米連邦法では合法になりますが、いくつかの州法では違法となります。
加えて、いくつかのCBD製品はいわゆるマリファナ由来で0.3%以上のTHCを含有しているケースがあります。州法で大麻が合法とされている州の薬局でこうした製品を見かけることができます。
フルスペクトラム製品を購入するならTHCの含有量を確認するようにしてください。
フルスペクトラムCBDは私に合ってる?
アントラージュ効果の持つ医療的な効果に期待を寄せるのであれば、フルスペクトラムCBDは最善の選択肢でしょう。
しかしTHCに敏感だったりTHCを避けたいのであればブロードスペクトラムCBDを試すのが良いかもしれません。THC無しでもそれなりのアントラージュ効果が期待できるでしょう。
CBD以外の成分は全く不要だということならCBDアイソレートと良いでしょう。
2022年7月22日
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